「防災となり組」とは
ご近所5軒から10軒で「防災となり組」をつくり、日頃から声をかけ合うことでご近所のつながりを強化し、きたる災害に備える取り組みです。特定の人に責任や負担をかけるものではなく、近所のつながりによって、早期の避難につなげる取り組みです。
被災地でよく聞かれるのは、「顔の見える関係の人にしか、安否確認や避難の声かけが届かない」ということです。反対に、日頃から近所づきあいのある地域では、声をかけ合い、助け合って難を逃れた例が数多く報告されています。
なぜ「となり組」が必要なのか
大地震や集中豪雨による災害は、いつどこで起きても不思議ではありません。行政は避難勧告を出すことはできても、自治会ごとの状況(川辺か山あいか、誰が一人暮らしか)までは把握しきれません。一番頼りになるのは、日頃から顔を合わせているご近所です。
平成13年(2001年) 高知県西南部豪雨
記録的な豪雨により家屋の全壊・半壊・一部損壊300戸などの大きな被害が出ましたが、犠牲者はゼロでした。日頃からの住民同士のつながりが、声かけ・助け合いにつながったと報告されています。
平成26年(2014年) 広島市土石流災害
死者・行方不明者74人という大きな被害が出ました。避難のタイミングと近隣の連携の重要性が、あらためて問われました。
3つの特徴
①顔の見える関係をつくる
避難や安否確認の声は、日頃から顔なじみの相手にしかかかりません。5〜10軒の小さな単位だからこそ、日常の中で関係が育ちます。
②特定の人に負担をかけない
助ける側・助けられる側という一方向の関係ではなく、お互いに声をかけ合う仕組みです。組長やリーダーに責任が集中することはありません。
③災害時以外にも役立つ
一人暮らしの高齢者の見守りや、防災訓練の招集など、平常時のご近所づきあいの土台としても活用されています。
「となり組のおかげで、声をかけやすくなった」
「一人暮らしのおばあちゃんの緊急連絡先がわかって、安心できた」
――取り組み地区の住民の声より
つくり方
- 組をつくる――自治会の班などを参考に、ご近所5〜10軒を目安に「防災となり組」をつくります。
- 組で名簿を1つつくる――自治会名、組の名前、組のルールを記入し、同じ組の世帯主〜家族全員の名前を書き込みます。
- 共有してよい情報を書き足す――名前の下欄は自由記載です。勤務先や学校名、携帯電話番号、身体的特徴のほか、医師・看護師・消防士・重機操作、チェーンソーや発電機の所有など、災害時に役立つ技能や備品があれば記入してください。
- 社協へ名簿を回す――下書きの名簿を社協へお渡しいただければ、周辺地図を貼付し、パソコンで清書のうえ戸数分プリントして、クリアケースに入れてお返しします。名簿の入力・地図貼付・印刷は無料で承ります。
- 掲示して、日頃から声をかけ合う――完成した名簿は自宅の見やすい場所に掲示し、普段からのあいさつや声かけでつながりを保ちます。年に1回の名簿更新もおすすめです。
名簿・個票の見本
組で1枚作成する名簿と、個人ごとに記入いただく個票のイメージです。氏名・電話番号などはすべて架空のデータによる見本です。実際にご記入いただく際は、組内で共有してよい範囲の情報のみご記入ください。

名簿のイメージ(架空データによる見本)

個票の見本(白紙)
推進の流れ
- ご提案――自主防災連絡協議会等で、自主防会長さんより取り組みをご提案いただきます。
- 組分け――社協が地図を含む資料一式をお渡しし、班分け等を参考に組をつくります。
- 名簿づくり――手引きを参考に名簿を作成。社協が入力・地図貼付・印刷を行います。
- 日頃の取り組み――自宅に掲示し、あいさつ・声かけでつながりを保ちます。
- 災害時・訓練時――となり組で安否確認 → 公民館等へ伝達 → 自主防から危機管理対策室へ連絡。
※ 作成した名簿は、危機管理対策室・健康福祉課・社会福祉協議会にも控えをいただきます(提供が難しい場合はご相談ください)。
こんな場面で活きています
平常時の見守り――一人暮らしの高齢者への声かけや、緊急連絡先の把握に役立っています。
防災訓練の招集――組単位で声をかけ合って集合するなど、訓練メニューとしても活用されています。
災害時の安否確認――となり組→公民館→自主防災会という流れで、安否情報を町の危機管理対策室まで伝えます。
すでに、こんな地区で広がっています
佐川町内の自治会で、少しずつ取り組みが増えています。
佐川地区:上町、西町、西谷、8区、荷稲、虎杖野
斗賀野地区:上美都岐、下伏尾、二ノ部、兎田、大平、岩井口、狩場、芝ノ坊、鳥の巣
尾川・加茂・黒岩地区:堂野々(尾川)、横山(加茂)、弘岡(加茂)、瑞応(黒岩)、庄田(黒岩)
まだ取り組んでいない自治会・自主防災組織のみなさまも、お気軽にご相談ください。
よくある質問
費用はかかりますか?
名簿の作成にあたり、住民のみなさまにご負担いただく費用はありません。名簿のパソコン入力、地図の貼付、印刷、クリアケースへの収納まで、社協が無料でお手伝いします。
組長など、特定の担当者を決める必要がありますか?
いいえ。防災となり組は、特定の人に責任や負担を負わせる仕組みではありません。組の中でお互いに声をかけ合うだけの、双方向の関係づくりです。
名簿に書いた個人情報はどう扱われますか?
名簿は組内で共有し、各家庭でクリアケースに入れて掲示していただくものです。控えは危機管理対策室・健康福祉課・社会福祉協議会で保管しますが、外部への提供が難しい場合はご相談ください。年1回程度の更新をおすすめしています。
自治会や自主防災会での説明をお願いできますか?
もちろんです。あんしん生活支援センターの職員が、自治会や自主防災組織の会合にいつでも説明に伺います。下記までお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ
自治会・自主防災組織の会合など、どこへでも説明に伺います。「うちの地区でもやってみたい」という最初の一声をお待ちしています。
佐川町社会福祉協議会 あんしん生活支援センター
電話:0889-22-1510
所在地:〒789-1202 高知県高岡郡佐川町乙2310(佐川町健康福祉センター かわせみ内)